Jimmy

にっぽん泥棒物語のJimmyのレビュー・感想・評価

にっぽん泥棒物語(1965年製作の映画)
4.6
山本薩夫監督の大傑作である。
笑い、涙、そして感動。
こんなに素晴らしい映画は、なかなか無い。

「1948年冬 東北のある町」と表記のあと、物語は始まる。
土蔵破り、要は泥棒をしている林田義助(三国連太郎)は、前科四犯でシャバと刑務所を行ったり来たりしている。

ある夜、土蔵破りを失敗しての逃走時、相棒と二人で「線路付近を歩いている9人の男」を見る。そして、列車転覆事故が発生する。映画では、杉川事件とのことだが、実際に起こった松川事件を模している。
更に、「ここのところ、下山事件、三鷹事件と続くなぁ~」なるセリフなどは、社会派の山本薩夫監督らしい。流石である。

やがて、美人な女性はな(佐久間良子)と結婚して幸せな家庭を持った義助は、安定した生活を望むが、酔っぱらったハズミで喋った列車脱線事件のことで法廷に連れ出される。

しかし、こうした素晴らしい映画が山ほどある日本映画、奥が深い。
Jimmy

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