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エニグマ奪還のmhのレビュー・感想・評価

エニグマ奪還(2001年製作の映画)
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よくできたミリタリーコメディ。(邦題とジャケは逮捕案件)
WW2も佳境なころドイツ(の軍需工場)にはもう女性しかないので、怪しまれないよう女装して潜入→出荷前のエニグマを奪うという話。テロップで「プリティ・プラトーン作戦」と出るけど、もちろん架空。
ハリウッドにありがちな、ゲイをバカにする系のお笑いかと思いきや、ジェンダーバランスが絶妙で2001年の映画であることを思えば奇跡のような仕上がり。
最初から最後までずっと上品なんだけど、女性に寄せる気のない女装とかシンプルなやつがいちばんおもろい。
勤労動員の工場では、ドイツが占領している国々から集まってきた女性たちでいっぱいで、様々な言語が飛び交っている。(ので、彼らが潜入できた)そのために工場では苦労が耐えず不満が溜まっている→天才キャラが次々通訳してストレス発散していくくだりが実に痛快。
冒頭の間抜けな茶番劇――苦労してエニグマ盗んできたのに、アホな味方に台無しにされるのが、のちの伏線になってるのがあまりにも鮮やか。
スパイなら書類を残さない→別れの手紙だから見逃してやれ→ゲシュタポにバレるけど、ヒロインにも思いが伝わるとか、すんごいうまかった。うまいシナリオでしか体験できないカタルシスが存分に味わえる。
ナチスドイツを題材にしたコメディって意外に少ないんだけど、これはそのなかでもこれは大成功例。
ほんと、邦題とジャケがもったいない。
面白かった!
mh

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