考古学を研究する学生チームと神父は、トドスサントスの村に向うが、そこには邪教信仰の司祭ウムツェック博士の仕組んだ罠が待っていた…というストーリー。
タイ人の小説家S・P・ソムタウが自らの原作を映画化したアクション・ホラーです。監督・脚本だけでなく悪の親玉ウムツェック博士役で出演もしています。
観光でメキシコを訪れたガイドを務めるオサリバン神父が現地の邪教の罠にかかり悪霊に憑依され観光客を惨殺。考古学を学ぶ大学生のカルは古代の儀式にのっとりバスケで戦いを挑む!という内容です。
冒頭から人身売買で売られたいたいけな少女が儀式のいけにえにされます。中盤でもウムツェック博士がボヤキながら面倒そうに生贄の子供を殺して心臓取り出すシーンが出てきます。
前半は信仰を失いかけた神父と彼と昔恋人で彼の子供を産んだ元シスターと父親を知らない息子との微妙な関係等が描かれます。その合間に奇妙な現象が起きますが、テンポも緩くてちょっと退屈ですね。エクソシストを頼まれて誘き寄せられた神父の前に現れた美女がオッパイ出したかと思ったら自分で皮膚引き裂いて心臓取り出すシーンは短いシーンながらインパクトありました。
神父が悪霊に憑かれてからはその暴れっぷりが楽しめます。手刀で首チョンパ、美女の顔をパンチでぶち抜き、男の腕を引き千切って喉に押し込む等中々の暴れっぷりを見せてくれます。押し込まれた男の喉が指の形に出っ張ってる所は芸が細かいなと思いましたね。
登場人物もスピリチュアルに凝ってるオカルト夫婦や、下品な事ばっかり話す男とそれにウンザリしてる相方の杖ついてる男、神父に恋してツアーについてきたけど、病気の父親残してきたことに罪悪感感じる日系人の少女などキャラ立ってる人それなりにいました。
後半、舞台が洞窟に移ってからはゾンビに追いかけられたり、ゾンビとのバスケバトルが始まったりとカオスな展開になっていきます。序盤から神父と少年たちがバスケしてたり、神父の息子アイバンがバスケの試合見に行けないの残念がってたり神父とバスケで遊ぶ約束したりと度々バスケ出て来てたのが伏線だったとは…
半ミイラ化したものや惨殺死体状態、上半身だけ等のゾンビの造形は中々いい感じですが、積極的に人を襲わないのは残念。割とあっさり全部倒されたのも残念でした。お食事シーンもありません。
バスケバトルもゾンビは球を拾いますが、ロクにシュートしなかったり主人公達に抱きついたりと勝負にならないのは笑えました。フラフラしてて球拾うのもおぼつかないし(笑)
最後は主人公のカルが恐竜に変身して芋虫みたいな怪獣に変身したボスと試合そっちのけで怪獣バトルまで始めるので「収拾つくのかこれ?」と不安になること請け合いです(笑)変身シーンで顔がボコボコ波打つのはハウリングの影響かな?バトルと言ってもお互いにビンタし合うだけのショッパイものですが(笑)怪獣は着ぐるみですが、デザインなどは悪くなかったな。
ボスの目的が死神の役目を交代してもらって投資ブローカーになる為というのもなんだかすごいな(笑)死神になったら普通の生活は送れなくなるのね。
最後は強引にハッピーエンドに持って行きましたね。結構生き残りが多かったですね。オカルト夫婦は死亡要員だと思ってたけど、クリスタル投げつけて悪霊に取り憑かれて暴れる神父撃退したり、洞窟へ繋がる道を導いたり意外に活躍してました。
BGMも含めて呑気な雰囲気も漂ってますが、特殊メイクもいい味出しててサービス精神に溢れすぎた怪作だと思います。