巨大財閥・ウィンチグループの総帥ネリオ・ウィンチが何者かに殺される事件が起こる。後継者がいないとされるネリオには隠し子がいた!その名はラルゴ・ウィンチ。自覚のないまま彼はキナ臭い権力争いに否応なく巻き込まれる。フランスとベルギー合作のアクションサスペンス。
原作は人気コミックのようですが、お話しは現実的なお話しなので、アメリカンコミックのようなヒーロー物とはちょっと違う感じです。
主人公が世界を股にかけ、ワールドワイドに展開する感じは「007」に似た感じでフランス版007を意識したのかなーとも感じました。
まあ主人公は諜報員ではないですが。
主人公が女に目が無い感じやニヒルで二枚目な所も似てますね。
ただこの主人公は強いのか弱いのかハッキリしない感じでどうも煮えきらないです…。
頭が切れるかと思いきやしょうもないミスをするし…まあそこが魅力なのかも(笑)
お話しとしては父の死を追うだけでなく、自らのルーツ探しなど豊富な感じですが、イマイチ的が絞れていない感じがしました。
父との関係を描くため回想シーンを多用してるんですが、ちょっとやり過ぎて時間軸が分からん感じになったのはちょっと気になりました。
ただ巧みな伏線の演出や黒幕やラストの展開はかなり驚きました。
もう少し前半に盛り上がりがあればもっと面白くなったと思います。
あと残念なのはかなり激しいアクションを期待したのですが、あまり激しささはありませんでした…。
個人的に「おっ」って思ったのはラスト近くのジャッキーばりのバス乗り移りと高層ビルの屋上での戦いだけでしたね…。
主人公の俳優さんはなかなかの男臭いイケメンで華はありますね。
あまり有名どころは出てないですが、「イングリッシュペイシェント」の大女優クリスティン・スコット・トーマスが出演してます。
私的には久しぶりに彼女の姿を見た気がします。
全体的によく出来たサスペンスだと思いますが、今一歩何かが足りない感じでした。