オープニングから引き込まれた!主役のパトリック・ドヴェールの独壇場です。ちょっと風変わりな動きや話し方に吸引力があって、彼がいるだけで雰囲気が独特になる。途中からノワールらしく主人公が窮地に立たされていくけど、ストーリーが入ってこないぐらいドヴェールに夢中になった。
言葉も少なく、いきなり脱ぎ出す少女モナ(マリー・トランティニャン)の不思議な魅力といい、パリのきらめきを排除した殺風景な郊外といい、雰囲気が好き。内容は全然違うけど『ウィズネイルと僕』を観た時の感覚に近い。あれはロンドンだったけど、雨ばっかりの風景とうだつの上がらない小汚い感じ。そういうの、たまりません。
ドヴェールはこの数年後に自死してて、そんな先入観もあるからか、並じゃない空気感をまとってると思えた。
✳︎bennoちゃん、のんchan、ありがとう✳︎