このレビューはネタバレを含みます
ヒッチコック初期の無声映画。字幕も出ないセリフも多いのだが何とも言えない秀作。漁師のピートと弁護士のフィルは幼馴染の親友。ピートには美人の彼女ケイトがいる。ケイトに結婚を申し込むが一文無しであることを理由に父親に断られる。ピートは一念発起しアフリカに出稼ぎに。その間、フィルにケイトの面倒を頼む。ケイトの美貌に最初から心惹かれながらも友情を大事にし自制するフィル。しかし、ケイトが次第にフィルに心が移る。そんなときピートがアフリカで死亡したとの知らせが。フィルとケイトの関係が始まる。しかし、実はピートは生きていて財産を築いて帰国、ケイトに結婚を申し込む。すでにケイトはフィルの子供を身ごもっているのだが、ピートと結婚、何も知らないピートは幸せの絶頂。フィルが忘れられないケイトは家出をしてフィルのもとに。友情、愛情、地位、名誉、身勝手な女のために何もかもが失われる。せつない。
