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アガサ・クリスティー 奥さまは名探偵 〜パディントン発4時50分〜のtakのレビュー・感想・評価

3.5
カトリーヌ・フロとアンドレ・デュソリエによるおしどり探偵シリーズ第2作。アガサ・クリスティの原作「パディントン発4時50分」は、ミスマープルシリーズの一編。原作では、家政婦に謎の屋敷への潜入を依頼するのだが、この翻案では好奇心の塊である素人探偵プリュダンスが自ら乗り込んでいく。気難しい屋敷の主人と変わった家族たちに、持ち前の明るさとバイタリティで接していく姿がスリリングで楽しい。前作同様、夫ベリゼールがそれに巻き込まれる。

予告編の編集が実に見事で、細切れでつながれたカットだけで判断すると、とんでもなく危険なお話のように見える。いざ本編を観ると、それぞれがユーモアあふれる場面ばかりだと気付かされる。予告編から観る方々は気持ちよく騙されるw。

皮肉の効いたやり取りは前作同様なのだが、本作は登場人物も多く、お話をテンポよく進める必要もあるから、前作に感じたオシャレ感はやや控えめ。だが、本格ミステリーと出しゃばり夫婦の推理劇の楽しさは、うまい具合にブレンドされていて、死体も殺人も出てくるエンタメ色と、ハッとする謎解きの展開はこちらの方が上かもしれない。まぁ、好みの問題でしょうけど。

キアラ・マストロヤンニ、メルヴィル・プポー、イポリット・ジラルド、それにクリスチャン・バディムと共演陣も名の通った面々。個人的には、謎解きよりも雰囲気に浸りたいタイプの映画だと思えた。そのために繰り返し観てもいいかな。
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