くもすけ

追いつめられた男のくもすけのレビュー・感想・評価

追いつめられた男(1950年製作の映画)
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ドアシャーリーのRKO最後の?作品。
脚本Frank Fenton(1903-71)、替え玉殺人事件や帰らざる河など。彼には弟アールがいて彼も脚本家。札束無常、替え玉殺人事件、その女を殺せなどフライシャー映画に書いてる。生まれつき足が不自由で、杖を常用しており、気安く補助しようとすると杖を振り上げる気難しい性格だったと。兄フランクが書いた小説には、彼をモデルにしたと思しき障害を持った男がでてくるようだ。

撮影Harry J. Wild(1901-1961)。紳士は金髪がお好き、ブロンドの殺人者、ルノワール浜辺の女など。

コットンはいつも通り全体に表情がなく、何を考えているのかさっぱりわからん。それがサスペンスなのだけど、笑わない、媚びない、がめつかないおかげで周りから慕われて人気者に。とりわけ車椅子生活を送っているヴァリとは相思相愛の仲で、玄関でなく中庭からふらっと現れて親交を深めていく。ヴァリはまだキャリアはじめのせいなのか、ストレートな美女を好演していて、あの目つきも今はまだ封印してある。オチもクールでいいのだ