菩薩

気のいい女たちの菩薩のレビュー・感想・評価

気のいい女たち(1960年製作の映画)
4.0
シャブロル版(架空)OL日記inパリ@家電量販店。9〜19時の勤務ってほぼ俺と同じで、俺は毎日雨上がりのミミズの様に萎れて家まで直帰するけど、彼女達は日中の鬱憤を晴らすかの様に夜の街へと繰り出していく。四者四様の人生模様、ちょっぴり尻軽な娘もいれば、自分に付き纏うヤバそうなストーカーにほの字も娘もいるし、結婚間近なのに現実に潰されそうな娘もいれば、皆には内緒で夜は歌姫へと変貌する娘もいる。周囲を取り囲むキャラクター達の豊富さ、ミステリアスなお局様、ただのセクハラ社長、クソうぜぇ上に顔がサイコ&ライザップの元ネタのナンパ師、そしてこの物語の鍵を握る例のストーカー野郎…。こいつが本当に色々アレで…遂に思いが通じあったと思ったら、その食事中の態度からしてアレで、それまでは「なんだ〜シャブロルもめっちゃヌーヴェルをヴァーグしてんじゃ〜ん」だったなのに最終的に「やはりシャブロルはシャブロルやった…ごめん…」とえらく反省する羽目になる。この頃からパリピ気質のギャルはナイトプールでパシャパシャするらしいし、とりあえずベルナデット・ラフォンの戦闘力が53万、最初のナンパの時から一際存在感を発揮している(何処がとは敢えて言わない)。シャブロルは金持ちの癖になんでこんな人生に悲観的なんだろ…って多分罪悪感?とかそんな感じ?動物園のシーンもめちゃくちゃ良い、1000円くらいで手軽に買えるシャブロル、これは買いだと思う。
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