BouzuMiura

ワイルド・アット・ハートのBouzuMiuraのレビュー・感想・評価

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)
3.8
金持ちの家の子でインテリ芸術家のデビッド・リンチが
「田舎のヤンキーとかチンピラって見たことないけどバカで面白いよね」
と妄想爆発させて作った映画かな。ファンタジーが過ぎる。主役のニコケイとヒロインが最初っから愛し合ってて一直線。純愛とか言えばかわいいけど、「どーせ田舎のヤンキーは最初に付き合った相手とサルみたいに結婚するしかないべ」とリンチが言ってる気がする(妄想)。でもバカとファンタジーが突き抜けてるのでめちゃくちゃカッコイイ。

モーテル飲みのときにうしろでなんか踊ってるデブ女3人。フェリーニかよ。
ニワトリみたいな声のフレディ・ジョーンズ。コントか!笑ったけど!
ほぼMOBなのに顔力強すぎジョン・ルーリー
拳銃持ってニヤニヤしてるだけのデビッド・パトリック・ケリー
52:20頃、手をヒラヒラさせながらそこそこのアップショットで右から左へ見切れていくニカウさん風おばちゃん。最強。何度見ても笑う。ひょっとしたらこの映画で最も重要なキャラクター。こういうおばちゃんいますよねー的な。おらんし!

全編濃いめのビジュアルにバカが散りばめられてて笑うしかないけど、ラストのニコケイの「ラブミーテンダー」で泣かせる。「ワン・フロム・ザ・ハート」のラストでフレデリック・フォレストが歌う「ユー・アー・マイ・サンシャイン」と双璧。歌う人が軽くハゲで歌われる女がバカっぽいブロンドなのも共通。絵と音楽が強めなので車に乗せてドライブ中エンドレス再生します。
あとウィレム・デフォーの死に方最高。
ひさしぶりにスクリーンの向こう側世界に住みたいと思った。良い映画。
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