BouzuMiura

帯広ガストロノミー 帯広市開拓140年 市制施行90年記念長編作品のBouzuMiuraのレビュー・感想・評価

3.2
ちょっと前にAmazonプライムで見放題だったので見たけどなんかモヤモヤが残って、もいっかい見てからレビュー書こうと思ってたら見放題じゃなくなってた。帯広市のまちおこしムービーっぽくて全編帯広市で撮影、だけどわりと駅前とか商店街とか市民の皆様が普通に生活している風景が見れてさほど観光推しじゃないとこが逆に好感度高かった。

福岡出身鈴木浩介さん演じる変人ITエンジニアは嫁と死に別れてからひとり息子(イケメン)と意味不明にディスコミュニケートな感じになってしまった。変人だけにどうして良いかわからず、この家で家事を取り仕切るのがスーパー家政婦の瀧本美織様なのだけどスーパーなだけに息子の世話も家のこともマカセッパなので息子との断絶は深まるばかり。たまたまITに見切りつけたかつての部下がチーズ作りに目覚めたりしてそのチーズが美味すぎたりしたのがきっかけで、なんとなく受動的に帯広の食材を使ったグルメイベントに巻き込まれる、的な話だった気がする。もちろんその流れの中で息子との関係回復がされたりされなかったりラジバンダリ。

イベント開催に際して関わってくる元有名シェフのアウトドア系YouTuber(元海兵隊でいま傭兵みたいなやつ)がハセキョー(きれい!好演!)で、敵対する悪い迷惑系YouTuberが坂口涼太郎さん。このキリギリス顔の坂口さんが見た目通りのクセモノで、見た目以上にストーリー上でも主人公たちの行く手をめちゃくちゃ卑怯な手で阻む憎まれ役を楽しそうに演じててほんとにほんとに憎たらしい。映画の流れを破壊するレベルで憎らしいのが凄い。会ったらぶん殴りたいレベル。

ハセキョー&坂口さんのステレオタイプな善悪な好演と、鈴木浩介さん&瀧本美織様の地味ながらいい感じの佇まい、あと息子ちゃんのイケメンっぷりと佐野岳とか濱田龍臣の2大イケメンがチョイ役という豪華さ。そしてデッド母役の田畑智子さん(回想シーン)のウルトラの母的すべてを包み込む優しさよ。

めちゃくちゃいい役者さんが揃っていい仕事をしてるのに話がいまいちパシッとハマらないのがモヤモヤの原因。でもまちおこし映画ってのは地元の人や他所の人色んな人の協力で作られるんでこのくらいの着地点フワッと感がいいと思う。美味しそうな料理がいっぱい出てくるしもう一回見たい気がするが見放題じゃなくなったので二度と見ることはないだろう。
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