記録用
デビット・リンチ監督作品。
デビット・リンチ追悼として報道があった日に鑑賞。
これも奇しくもナチュラルボーンキラーズと同じボニー&クライドものであり、そこへリンチの世界観と「オズの魔法使い」の要素をブレンドしてキャラクターの役割もハッキリとしておりデビット・リンチ色をしっかりと残しつつわかりやすい部類作品。
オズ、毒親の物語はアメリカで神話となった現在ミス・ガルチが西の悪い魔女だったようにルーシーの母マリエッタも過干渉すぎる狂気の母親としてモロ悪い魔女として比喩するセリフがあるようにデビット・リンチが再構築しダイアン・ラッドが見事に演じきり写真に水をかけられて消えるところまで踏襲される。
そしてウィレム・デフォーもデフォー力満載で最後まで存在感抜群。
最終的にはドロシーが分裂した存在であるようなセイラーとルーラは一心同体で「Love me tender」の魔法で本当の幸せの場所へと帰郷する。
主演のニコラス・ケイジもベストアクト級の演技で何度も見たくなるリンチ作品の中でも好きな一本です。
あとは黒澤明の「用心棒」でも登場する切断された手首を咥える犬がオマージュで登場するのも毎回気になる。