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ワイルド・アット・ハートのhrt2308のレビュー・感想・評価

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)
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以前まともに観ていなかったが、ようやくきちんと観賞。

話自体は単純。
刑務所を出所したセイラー(ニコラス・ケイジ)は恋人のルーラ(ローラ・ダーン)と新しい生活を築こうと旅に出る。ルーラの母親マリエッタ(ダイアン・ラッド)はセイラーを気に入らず、娘のルーラを取り戻そう探偵のジョニー(ハリー・ディーン・スタントン)ばかりか殺し屋サントス(J・E・フリーマン)まで差し向ける、、、。

そういう話だが、出てくる登場人物が本筋に関係ない人物までほとんどがエキセントリックか変態か頭のおかしい人たちという楽しさ。

やたらカッコつけて煙草を吸い情感たっぷりにプレスリーを歌う痛さ全開のニコラス・ケイジ、それをうっとり見つめるローラ・ダーン、病的に娘を偏愛し支離滅裂なダイアン・ラッド汚い歯を剥き出して笑う変態ウィレム・デフォー、、、ああ、こんな人たちが続々登場。
まともなのはハリー・ディーン・スタントンくらいで、ちょっと可哀想な役回り。

ダイアン・ラッド、ローラ・ダーンの実の母子でこんな役柄を演じるなんて相当進歩的だなって思う。

アブノーマルなくっだらない話を時に格調高く大げさに美しく意味ありげに撮り上げることができるデヴィッド・リンチ。
ホントに意地悪な人に違いない(褒め言葉です)。
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