『白雪姫』の構図を大人向けドラマに仕立て上げるホークス(監督)&ワイルダー(脚本)コンビによる卓抜した手腕により、最後まで楽しく鑑賞することが出来た。
登場人物が主人公を含めみな個性的で、彼らの軽妙なやり取りを見ているだけで面白いのに主人公と七人の博士(白雪姫での王子と小人にあたる)が住む屋敷、様々な登場人物が伏線となって生きてくる後半の展開が圧巻でそれらが綺麗にまとまりエンディングに結ばれていく語り口の素晴らしさ!
あばずれなお姫様、バーバラ・スタンウィックも魅力的。
辞書の編纂のために命を懸けてきたゲイリー・クーパーが、その大切なはずの本をバーバラのために使うことで愛の成就という行為を納得させるラストも最高、これぞ映画というジャンルでしか堪能できないマジック。
クーパーによるグルグルパンチも見所。