ルクラン

4月の涙のルクランのネタバレレビュー・内容・結末

4月の涙(2009年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

かつて祖国を二部して争った時代のフィンランドの話。

ミーナとアーロ、それぞれの信念を守りながらも、少しずつ心を通い合わせていく…。
お互いのことを大事に想えたからこそのラスト、そして希望が持てるその後に涙が溢れました。
切ないけれど、納得。良かった。

物語半ばのアーロの旅…
判事はきっとはじめはアーロのように信念をもっていて世の不条理に葛藤していたのだろうが、光を求めるほどに自身の闇が暴かれるのが耐え難かった。また、ミーナやアーロの信念を貫く姿、愛を信じる強さが眩しすぎたために彼らを貶めようとしたができず、結局は己の弱さとの戦いに敗れ、自滅したのだろうかと思う。

作品全体からしたら、彼のような偽善的で生々しい(実際にいそうな)存在がいるからこそ、主人公たちの存在が重みを増すので必要な人だと思うが、やり口がいちいち狡くて自己愛ファンタジーの滑稽さがちょっと受け入れ難い感じでした。