浅野公喜

魔界からの招待状の浅野公喜のレビュー・感想・評価

魔界からの招待状(1972年製作の映画)
3.9
Youtubeの映画チャンネルNightville Networkで鑑賞可能な、地下に閉じ込められた男女の未来が謎の男によって明らかとなっていくハマー・プロダクションのライバルだったアミカス・プロによるピーター・カッシングも主演のオムニバスホラー。原作はアメリカのホラー漫画「Tales from the Crypt」で、90年代にも豪華スタッフで傑作「デーモン・ナイト」と映画化されたり、邦題「ハリウッド・ナイトメア」というタイトルでテレビドラマ化されてます(テレビドラマ版は未DVD化&未配信なのが残念)。


クリスマスの日に妻が夫を殺すと、丁度精神病院からサンタ姿の男が逃走したというニュースが入ってきて・・という第1話は想像通りながら子供の無邪気さが妻に不幸をもたらす内容が痛快。

ある男が不倫相手の女と交通事故に遭い、一命を取り留めるも皆から避けられる第2話は男の正体&夢オチかと思ったらな展開が少し印象的。

ピーターが子供達から好かれている貧乏老人を演じる第3話はそれを毛嫌いする近所の金持ち親子の嫌がらせによって自殺に追い込まれてしまうのですがバレンタインカードとプレゼントに驚き。

破産宣告を受けた夫婦が3つの願いを叶える像にお金を沢山くれと願う第4話は夫が事故死したことで保険金が舞い込むも、蘇らせてくれと妻が願う展開はやはり想像通りながらその後はブラックユーモアが効いたオチが。

盲目の患者を扱う障害者施設のケチな院長が患者達に復讐される第5話は彼の愛犬と共にそれぞれ別の部屋に閉じ込められてしまうのですがそれらを繋ぐ通路両側の「ソウ」シリーズに有りそうなカミソリだらけのトラップと院長が追い込まれる様がちょっと凝っててインパクト有り。

エピローグはこの前観た「テラー博士の恐怖」と同じながらどのエピソードもなかなか面白く、アミカスプロ製作のオムニバスに駄作は無いと感じました。
浅野公喜

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