勝沼悠

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生の勝沼悠のレビュー・感想・評価

5.0
 あまりに有名なゾンビという設定を最初につくったゾンビ映画。

 モノクロでの密室劇。
 ゾンビというものの恐ろしさと並行して、人間の脆さと醜さを描いていく。一作目にしてゾンビ映画の要素がぎっしりつまった名作。
 特にコメンタリーが貴重。聡明な黒人の判断に白人が反発する流れだが、ロメロ自身は特別人種問題のメッセージはなかったとしながらも、マスターアップのテープを運んでいる車の中でちょうどキング牧師暗殺のニュースを聞いたと当時の時代背景の影響を示唆している。あと、この映画ではカニバリズムシーンも衝撃だったわけだが、ゾンビが人肉を食べるシーンは生ハムにチョコをつけて食べていたというのが笑った。

 ゾンビはここから始まった。
勝沼悠

勝沼悠