偶然見つけたデ・ニーロ出演作品。
若かったときのマフィア系のデ・ニーロも好きだけど、お年を召されてからのこういう雰囲気のデ・ニーロって、とっても好き。
妻を亡くしてから初めて子どもたちが家に帰ってくるはずが、全員帰ってこれなくなった。それなら、こちらから訪ねていって、ビックリさせてやろうと、フランク（デ・ニーロ)は子ども宅を一軒一軒訪ねる。
一見幸せそうに見える子どもたちだが、どこかに違和感が…。
子育てはどうしても母親任せになってしまい、父親は愛情を持っていても厳しく接してしまいがち。子供の立場で考えると、父親には認めてもらいたい、失敗はできないという思いをもってしまう。母親には弱いところを見せられても父親にはそれはできない。悩み相談も母親にはできるが、父親にはそういう弱い部分を見せることができない。たとえどんなに父親を愛していても…。
誰にだってそういう感情はあるだろう。今作品のテーマはそういう父と子の繋がり方。
子どものことを思っているのに、どこかでよそよそしさを感じてしまうフランクのもどかしさがよく伝わってくる。でも、ラストは心温まるもので、本当によかった。最近の映画って後味が悪いものが多いけれど、久々にほんわかする終わり方で、そこもとても良かった。
そして、何と言ってもデ・ニーロの笑顔が最高。
