あさ

わが谷は緑なりきのあさのレビュー・感想・評価

わが谷は緑なりき(1941年製作の映画)
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ずっと見たかった『わが谷は緑なりき』。作品のファンも多く、泣ける…と聞いていたのに眼球カラカラでフィニッシュ。ウェールズ舞台でもっとイギリス色強いと思ってたけど、しっかりアメリカ資本映画だった。トーキーにも訛りが無くて…。そりゃそうか…。とはいえバチバチに第二次世界大戦中に作られた映画とは思えない。その辺も思うとこういう映画が受けたのも何となく。いや普遍的に評価されてるんですけども。全編白黒だったけど、あまりにも鮮烈なこのタイトルから色彩を想像してしまうね。

これだ〜!と思った引用。▼
「現代のように、はっきりとした敵が見えなくなり、むしろ自分の内面の葛藤が大きな関心の的となってきた時代には、こういう気持ちよく泣ける映画はどこかシラけるのだ。『トレインスポッティング』が、戦うべき悪魔が自分の内側にいる若者たちの心に強烈に訴えるのに対して、ジョン・フォードの名作は時代設定の古さ以上に、今日的な問題意識を反映していないもどかしさを痛感させられるのである。」(スクリーンの中に英国が見える/p313)

時代設定の古さ云々は全く構わないのだけど、思った以上にシラけたという部分は納得せざるをえない…というか他の人のレビュー見ながら自分の精神を疑うんだけれども。
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