claire

動くな、死ね、甦れ!のclaireのレビュー・感想・評価

動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)
5.0
慰めのために映画を見てるんじゃなくてむしろ現実に酷似した現実=フィクションを見せられることによって徹底的に自分が地獄に突き落とされる瞬間を経験するために映画を見ているわけで、だけどポジティブな意味でその期待は今作で裏切られて、つまりそれは地獄を経験することのある種の定型的な(個人的)救済/エクスタシーではなく地獄の後のさらに複雑な混沌への墜落であって、もはや死という幸福(もし物語における”死”が地獄として描かれているならば)すら存在しない生のカオスを見せられたことによって今までにない映画体験をしてしまったわけです。ワレルカとガリーヤを映した忘れられないシーンが幾らかあったが、最後に全て忘れてしまった。
“子供なんてもう映さなくていい!狂った女を追いかけろ!”
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