動くな、死ね、甦れ!の作品情報・感想・評価

動くな、死ね、甦れ!1989年製作の映画)

ZAMRI, UMRI, VOSKRESNI!/Don't Mov Die And Rise Again!

上映日:2017年10月07日

製作国:

上映時間:105分

ジャンル:

4.1

あらすじ

「動くな、死ね、甦れ!」に投稿された感想・評価

iceblue

iceblueの感想・評価

4.5
純粋で強烈!1989年の作品とは思えない厚み。きっと監督の撮りたかったものが全部詰まってる。
人々の生々しい描写。狂った人。囚われた人。貧しい暮らし…
少年ワレルカの生き生きとした悪童ぶりは、何となく‘大人は判ってくれない’を思い出す。あの苛立ち。あの衝動。
そして大人びた少女ガリーヤの賢さ。ユーモアを交えながらも、過酷な現実を生きる二人から目が離せない。
  
暗さの中にもハッとする映像。汽車を追って走るシーンや線路を二人で歩くシーンは素晴らしい。きっとあの歌はガリーヤへの精一杯の想い。
   
日本の敗残兵が出てきたり、なぜか有名な日本の歌が何度も流れ、その懐かしく哀切なメロディがロシア民謡にも聴こえる不思議…
そして、小さく美しい装丁のパンフレットの中味は興味深いエピソードがいっぱいで得した気分!
Iri17

Iri17の感想・評価

4.9
無実の罪で投獄され、54歳という遅咲きのデビューを飾ったソ連の映画監督、ヴィターリ・カネフスキーのデビュー作。

学校にイースト菌を撒くというガチないたずらを平気でしてしまう不良少年ワレルカの冒険や、幼馴染のガリーヤとの恋が描かれ、そこに当時のソ連社会の内情を鮮やかな映像で描いたドキュメンタリー的趣向の強い作品でもある。

ワレルカには全てが詰まっている。少年時代の輝き、愚かさ、実直さ、ワレルカという1人の少年の旅に魅せられ、幼き日の様々な思い出が走馬灯ように駆け巡る。このような作品は他にない。
だからこそあの虚しいラストに心打たれる。こんなはずではなかったと大人になって誰もが感じるのと同様に。
たむ

たむの感想・評価

4.2
強烈で残酷、子供を描く映画の中でも極限的な映画の一本です。
生きることの過酷さの中で、時に楽園のような瞬間が、悲劇をさらに高め、絶望か狂気しかないのが、この恐ろしい世界です。
第二次世界大戦後のソビエトの炭鉱町に住む2人の少年少女が、大人に反抗するあまり、レールを1歩踏み外してしまう。その反抗する2人の淡い想いを描くと共に、当時のソビエトをありのままに映した白黒映画。


まだまだ知らない世界が自分にはあるんだと思い知らされた。


最後の女性のシーンは何となく、ドキュメンタリーチックな所もありながら、悪魔のいけにえのラストシーンを彷彿させる感じでした。
kur

kurの感想・評価

4.6
こちらを揺さぶってくる映画
ゲルマンより冷徹な暴力には見ているこちら側の体が釘付けになる
ガリーヤを守護天使のようだといいたくない
彼女はワレルカのためだけに生きたのではない
r

rの感想・評価

4.5
少年の純粋無垢な心を繊細に丁寧に真っ直ぐに書いた話。あーこうやって大人になっていくんんだなと。いったんだなと。この監督はいったいどんな人生を歩んできたらこんな作品を作ることができたのか。と思った。人生でラスト3分は2度と忘れることはない。高知県で聞いた歌流れてた。
8年間も無実の罪で投獄されていたカネフスキー監督の渾身のデビュー作品。

この『動くな、死ね、甦れ!』という題名。これほど強烈でインパクトあるタイトルはなかなか見つからないであろう。この題名の意味がラストでハッキリ分かった時、それはもうこれで間違いないと確信した。
ソ連…ではなくロシア映画。1989年に製作された作品であるが全編白黒というのがこの映画の特徴。時代・舞台設定としては第二次世界大戦後のソビエト。戦争後という事もあって生活は苦しく、金銭面はもちろん、人間関係までもが何だか重苦しい。また劇中に出てくる捕虜の日本人や身体障害者含め戦争で負傷し精神が崩壊した人などをこれでもかと差別する。主人公2人を通して、当時の生活感をリアルに描いていた。

そんな重たく暗い雰囲気の中で微笑ましく見ていられる主人公2人の言動。その中でもやはり少女ガリーヤの存在は大きかった。この映画の中で唯一の〝光〟でしょうね。ユーモアを織り交ぜながらも当時の厳しさを描き、ラストに追い打ちをかける。特に機関車のシーンからは全てが奇跡のショット。あんなシーンは二度と撮れないだろうし、こちらが狂いそうになる。

もう一度言うが、これは1989年の映画である。『BTTF2』と同じ年とは考えられない。
notitle

notitleの感想・評価

4.4
炭鉱を生きた少年の、悲しき思い出。走馬灯の如く、展開される少年の過去。どんな時も気づけばいつもそばに居た彼女。当たり前のように助けられてきた。事を終え、何時も2人でケタケタ笑っていた。そんな2人の過去。作品を纏うエネルギーが、凄まじい。
McQ

McQの感想・評価

3.9
「炎628」の前半だけピックアップしてアレクセイ・ゲルマンのノリをちょっと加えたかのような印象、、(少年、少女の設定からどうしても被って見えた)

インパクトのあるタイトルから相当エグいものを想像してたけどヤバいものに見慣れてしまったせいか割とほのぼのして見えてしまう(これはヤバい兆候かも、、)

いや、最後のアレはあれで強烈だった!苦笑

これくらいが程良い痛さで丁度良いかも、、

監督の自伝である事なども考慮して、また観直したい。(感覚がマヒしていない時に)

ブタをベッドで一緒に寝かせようとする少年の優しさにほっこりした。
秋

秋の感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

フィクションとドキュメンタリーの境界とは上手く言ったものだなぁ。

冒頭で提示させておきながら、狂気・破壊・暴力によってリアルに連れて行かれ、音の効果でまた戻されを繰り返し。
最後の結末からのあの一言。

何を見ていたのだろう。何を投げかけられていたのだろう。
全く説明する言葉が思いつかないんだけど、ただただ動けなかった。
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