Ryoma

動くな、死ね、甦れ!のRyomaのレビュー・感想・評価

動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)
4.2
現代アートハウス入門というイベントで鑑賞。
映画の魔術を感じた。それはやはりカットの奥の方に潜む魔術なんだけど、うまい言葉で説明できないのは「本当の映画」だからか。全体的には洗練されてないし、荒っぽい演出も多いんだけど、それをも魔法の杖を振りかざすように、きわめて映画的な「パワー」に変えてる。デビュー作って意味でもゴダールの勝手にしやがれに似た奔放でまっすぐなパワーを感じた。そしてそれは主人公の少年=監督の幼少時代のパワーとも同一のものだろう。ときに可笑しく、ときに騒がしく、ときに果てしなく悲しい、独特な香りのする映画だった。
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