いろどり

動くな、死ね、甦れ!のいろどりのレビュー・感想・評価

動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)
4.5
ヴィターリー・カネフスキー監督が少年期に過ごしたソ連の炭鉱町での記憶をたどる。

第二次大戦後、収容地帯と化した殺伐とした町。
母親の恋人を好きになれず荒んでいくワレルカと、いつも味方の幼なじみの少女ガリーヤ。

タルコフスキーのような美しい霧深い映像の中で、日本のよさこい節や炭坑節(月が出た出た)がかかる違和感は、
幼かった監督が感じたふるさとに捕虜の日本人がいる違和感。

ワレルカには受け止めきれない過酷な現実と戦争の名残り。

ワルツなどのクラシックが効果的に使われる。悲しい記憶がより悲しさを増す。

強烈なラスト。

印象的なタイトルは、監督の少年時代の記憶に対する思いなのかもしれない。
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