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天使がくれた12時間
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『天使がくれた12時間』に投稿された感想・評価

出演者
ジャン・ギャバン
エリ・パルボ
アントネッラ・ルアルディ
パオラ・ボルボーニ
マリエッラ・ロッティ

È più facile che un cammello... (1950)
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YT. 26-16. 英語字幕。イタリア語。

原題の「È più facile che un cammello...」は聖書からの一節で「(富める者が神の国に入るよりも)ラクダが針の穴を通る方がたやすい」ということ。ジャン・ギャバンの演じるのはまさに裕福な製靴業の実業家カルロ・バッキ。その彼が事故で死に天国にゆけば、地獄行きの印が付いていることを知らされる。そこでギャバン/バッキが自分は善人だと抗議すれば、天の人は生前の浮気やら暴力やら家族を蔑ろにしたことやらを、次々と映像でつきつけられる。あたりの演出には笑ってしまった。悪くない。

 バッキは必死に嘆願し、「サンティーニ」という人物に害を与えたという罪状については、そんな人物は知らないと訴えると、12時間だけ地上に戻って、かつての悪行を償う機会をえる。

地上に戻ったバッキはまるで別人。妻や友人たちからは狂ったのかもしれないと思われるのだが、娘のアンナだけは違う印象を持つ。バッキは、アメデオ・サンティーニなる人物を必死に探し、彼が貧しい使用人であることを見出し、会いにゆく。すると、バッキの靴工場がソールを値上げしたため、自分の靴の修繕代が値上げされ、靴代を払えずにスリッパで小場に出かけたために職を失い、絶望して自殺を図った人物だった。

アメデオ・サンティーニを演じるのはフランスの名優ジュリアン・カレット。実に貧乏で心が歪んでしまった男を演じるのだが、その娘マリアを演じたアントネッラ・ルアルディが清楚で可愛らしいのがよい。

ここでカルロ・バッキはジレンマに陥る。父のアメデオが望む通りに邸宅を買い与え、娘を貴族に嫁がせるところまで段取ったのだが、そうなると娘のマリアは愛する恋人と別れなければならない。地獄に落ちたくないカルロは、なんとか娘を説得するのだが、それをみていたのがカルロの娘アンナ。純粋にマリアが愛しているのは違う人なのよと娘から告げれて、バッキはアメデオという男のいいなりになるのをやめ、娘の幸せのために、買い求めた邸宅を彼女の恋人に譲ることにしてしまう。

なんだか娘とジャン・ギャバンのやりとりが切なくていいのよね。最後のオチは見えていたけれど、金持ちでも天国にゆくことができるかもね、というお話。これって割と定番の話でリメークじゃないけれど、似たような話がいくつもある。

ところで原案はチェーザレ・ザヴァッティーニだが、彼は忙しくて脚本を筒だっていない。ヴィタリーノ・ブランカーティとスーズ・チェッキ・ダミーコが書き上げたのだけど、映画がヴェネツィア映画祭向きではないと判断。ところがザヴァッティーニは作品をみて大丈夫だと太鼓判。実際に出品してみれば酷評され、自分は脚本には手出ししていないと逃げ出したものだから、ブランカーティとチェッキ・ダミーコを怒らせることになったという話だ。

音楽はニーノ・ロータ。ザンパの映画音楽は名匠が作曲することが多い。それだけ名監督だったということもできるかも。


全編ここで鑑賞可能。
(RAI のテレビ放送録画みたい)
http://ok.ru/video/7854828292788