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わらの犬のHIのレビュー・感想・評価

わらの犬(2011年製作の映画)
2.5
1971年のダスティン・ホフマン主演作を、イギリスからアメリカに舞台を変えてリメイク。

田舎は「空気がおいしい・人々が素朴で優しい」とかいうけど、それは陽の面。「排他的・狭いコミュニティ・凝り固まった風習」…と偏見で挙げれば、負の面はキリがない。
日本だけでなくアメリカにもそんなイメージはあるらしく、『悪魔のいけにえ』『2000人の狂人』など、都会からやって来た若者が田舎で悲惨な目に遭う「田舎怖い系サスペンス・ホラー」は多い。

本作はミシシッピの片田舎に越して来た作家夫妻が、地元のレッドネック (アメリカ南部の貧乏で無教養な白人の蔑称。粗野で保守的・排他的なのがステレオタイプ)らと対立し、取り返しのつかない暴力沙汰に巻き込まれていく。
男たちの田舎特有の狭いコミュニティや馴れ馴れしさにイライラさせられるも、夫妻にも問題がある気がして感情移入できない。
妻の方は服の厚さと面積を考えろ。「目をつけられる格好する方にも原因がある」という意見に反発する気持ちは分からなくもないが、犯罪者に理屈など通じない。服装次第で自衛になることもあるだろうが。

元々の価値観の違いでギスギスを生み、壮絶な争いになっていくのはけっこうスリリング。
互いに一歩もひけない状況になり(ジェームズ・ウッズ演じる問題オヤジのクソみたいな暴走が恐ろしい!)、血みどろの暴力に圧倒される。工具や銃のほか、オリジナル版にもあった熱湯攻撃。背筋が伸びます。

男たちのリーダー格はリメイク版ペニーワイズの兄であるアレクサンダー・スカルスガルド。レッドネックというより、西海岸でサーフィンしてるような爽やか系で、あまり役に合ってない気が…。
本筋に関わりが少ないが、ウォルトン・ゴギンズも出ている
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