マーくんパパ

水で書かれた物語のマーくんパパのレビュー・感想・評価

水で書かれた物語(1965年製作の映画)
3.8
美しい母の背徳、日盛りのなか白の絣の着物と白い日傘に身を隠し旧家離れの潜り戸を開け男の住まいに通う母。愛のない不倫、病弱で死んだ父に代わり女手一つで自分を育てる苦しさから始まり、成人し男の金融商社で要職を任され男の令嬢と婚約するに至って又復活する歪んだ男と母の関係を息子の視点を中心に愛憎交えて描く。岡田茉莉子の完熟官能美と浅丘ルリ子の若いエロスの配合、若い2人の為に忌まわしい関係を清算に向かう母親の情動となかなか見応えありました。総合美は岡田茉莉子に軍配あげます。