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異聞 始皇帝謀殺
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『異聞 始皇帝謀殺』に投稿された感想・評価

以前観た「始皇帝暗殺」と匂いが似ている。重厚な作品に仕上がっている。
史実とは違う人物設定をされているので完全エンタメ歴史劇。
荊軻ではなく、友人の音楽家の高漸離を主軸にしたためとにかく画が美しい。

豪奢な輿に乗った、指一本動かせない老齢の始皇帝が、大瀑布に落とすように命じた生贄は楽器。シャラシャラと玲瓏な音を響かせながら滝に飲まれていく(ついでに道士も)
その中で誰にも聞こえない「音楽など、この世からなくなってしまえ」という始皇帝の独白からはじまる。

日本語のタイトルは「異聞 始皇帝謀殺」ですが、中国語のタイトルは「秦頌」つまり秦を褒め称える、英語タイトルは「The Emperor's Shadow」になります。
英中タイトルはいずれも作中に出てくるセリフからとられています。

端的にいうと、乳兄弟だった始皇帝と高漸離の愛憎ブロマンスなのですが、そこに入ってくるのがよりにもよって始皇帝の娘なのがえぐい。
これかただのヒロインならこんな地獄絵図になっていない。
ヒロインもめちゃくちゃ最初ヤな女なのに、父親が執着するもんだから高漸離を手懐けてやるぜ!とばかりにハングリーストライキしてる高漸離を甲斐甲斐しく看病してたら、性欲だか自壊願望にとらわれてわかんない情動に突き動かされた高漸離に目をつけられ、始皇帝のいうことも聞くし娘の音楽の先生になって油断させてたところに、処刑狙いでレイプされるというとんでもない目に遭います。
ところがレイプされてから動かなかった足が治るというとんでも展開のせいで高漸離は本来の身分の奴隷落ちしたが生き延び、娘は高漸離を愛する(処女でもなくなったので結婚に使えなくなった)
この後、始皇帝と高漸離、始皇帝の娘という奇妙な三角関係が発生します。
始皇帝が馬車で並んで座った娘カップルの間に拗ねながら割り込むというわけわからん萌えポイントがあります。
始皇帝からしたら娘は可愛いけど、ずっと会いたかった乳兄弟も譲りたくないというシーンで、二人のことが大切だとわかるシーンです。
ただこの映画の平穏はここで終わりです。

ところでなんで、こうとんでもないことをしでかしまくる高漸離を(残忍なはずの)始皇帝は殺さないのかというと、ただの乳兄弟というだけでなく、人質自体の始皇帝が処刑場で「ぼくの琴の音を聞いてれば怖くない」という高漸離の言葉の通り、恐怖を忘れられたことが第一にあります。自分の経験から音楽の力を信じているわけです。
顔貌はおっさんなんですけど、少年のようなキラキラとした表情で「お前の音楽があれば人々の心を纏められる」って言ってるんですが、ここでオープニングの音楽への憎悪や絶望感との違いが浮き彫りになります。

ちなみにその後二人は処刑人を報復として殺し、後日二人揃って処刑されそうなところを秦の使者が始皇帝を迎えにきて、始皇帝が高漸離を一緒に連れて帰ろうと馬車に乗り込み、安堵して寝入ったところを、高漸離だけが馬車から捨てられるという、強烈な別離の体験がそれぞれの心に刻まれることになりました。
だから高漸離は始皇帝から楽師として迎えたいって招聘されたときに「お前から来いよ」的な返事をしています。
この映画はとにかくおっさん二人が相手にわかってくれないってスネスネしてます。

とにかく高漸離がうつ病&自殺希望者なせいでやけくそ野郎すぎてなんとか生かそうとケアする始皇帝が本当に可哀想になってきます。そして最後まで可哀想です。

史実とは違い、鉛も入っていない琴を振り翳して高漸離が始皇帝を襲い、壊れた琴とともに始皇帝は個人として愛するすべてを失い、彼本人を生贄とし、秦を褒め称える歌の中、秦の安寧を祈るという地獄のエンドロールで終わります。
『始皇帝暗殺』が日本公開された時に便乗的にVHSスルーされた。ただし製作・本国公開は実はこっちが先。DVD化や配信は今のところされていない。

秦の始皇帝を暗殺しようとした燕の高漸離〈こうぜんり〉の史実が基になってるが、それを大幅に改変してほとんどオリジナルの物語にしている。始皇帝役はチアン・ウェン、高漸離役はグォ・ヨウといういずれも演技派俳優で、小品の文芸映画かもしくはB級史劇かと思いきや壮大なセットを使い大規模な野外ロケも行ったスケールの大きな史劇大作でまあまあ面白かった。ちょっとシェイクスピア悲劇みたいな話だったな。

ただ日本語字幕では人物の名前を中国語発音のカタカナ表記(始皇帝の名前の贏政〈えいせい〉は「ユン・ジョン」、高漸離は「カオ・ジアンリ」)にしてるんで歴史ものとしてはわかりづらかったし、なんか違和感があった。