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マン・オブ・スティールのissiのレビュー・感想・評価

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)
3.3

「ザ・フラッシュ」予習で再鑑賞。
ノーランの映画って思われがちだけどあくまで製作で
監督はザック・スナイダー。
だいぶノーラン味ある演出とかトーンだなとは思うけど。

クラーク・ケントの生い立ちを回想形式で描くのは上手い。
バスを見てバスでの出来事を思い出したり、
回想の長さも頻度もちょうどいい。

けどケント家の回想が多くてジョー・エルとゾッド将軍の
クリプトンを守るための闘いにあまり感情移入できないのは問題。
本当に勝手にいろいろやっててクラークが人間の味方しても
何ら問題ないというか、クリプトン人と人間の間で揺れ動く感情もなく
進んでしまうのが難点と感じる。
ジョーとの思い出なんて皆無だから仕方ないんだけどね、せめて将軍と志が一緒だったときの回想くらいあって良かった。


クリプトン人は役割を設計されて生まれてきた設定をすっかり忘れてた。
周りのクリプトン人が自由選択できない感じしないからこの設定も薄い。
カルは自然に産まれたから選択することができるクリプトン人であることの意味がもっと必要だった気がする。
胸のマークはSじゃなくてエル家の家紋である希望を表すってのも忘れてた。笑

ドラマパートは粗はあるけど大人なトーンで淡々と描かれるテイストは嫌いじゃないんだけど
バトルシーンはいくらなんでも街ぶっ壊し過ぎ。
クリプトン人のパワーがわかるような描写で良いけど
そこまでやらなくていいよ、という。笑
結果次作の「バットマンvsスーパーマン」に繋がっていくわけだけど
ヒーローの正当性みたいなテーマをDCEU2作目で描くのは時期尚早だった気がする。

米軍の隊長の「名誉の死を遂げられて光栄だ」のセリフかっこよかったなぁ
フィオラのセリフを引用して一杯喰わせてやったのかっこいい。


ドラマパートで印象に残ったセリフ
「まずは信じてみること
信頼関係はあとから築かれる」
は現代コミュニケーションにおいても大事ですね。

キャスト的には
ローレンス・フィッシュバーンとハリー・J・レニックスの共演はアツい。マトリックスを彷彿とさせにきてる?
ジャック・ライアンのマイケル・ケリーも出てるけど端役で冴えないのが面白い。

ロイス・レインが強気ってのもあって可愛げなく見えてしまうのもったいないんだよなぁ。

ケビン・コスナーはめちゃくちゃ良かった。
ラッセル・クロウもこの時はまだスリムだし
聡明そうに見えてた。
今はもうこんな知的な役できないよな…
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