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マン・オブ・スティールのtontonのレビュー・感想・評価

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)
2.5
感想としては移民国家アメリカの理想とジレンマというものが物語の根底にあるのは分かるんだけど、結局今までのスーパーマン以上でも以下でもないっていうのが中途半端な感じになってる気がする。
それと「出生から地球へ」 「幼いころのスーパーマン」 「青年時のスーパーマンかと思ってたら、敵来襲」ってダイジェストの様に大きな話の足し算なのと、そちらさんのルールが超多いストーリーで、この映画を見ているという行為自体が他人事の様な気分に、いい意味では2時間30分の上映時間が短く感じたって事でもあるけど。

あと最新技術でスーパーマンをやると、もうドラゴンボールだね。
ギュンッって空飛んで、空中でアチョアチョーって戦って、最終的には目からビームを多用って、もう「オッス!おらクラーク・ケント」って言うんじゃないかと思うぐらい。
その影響でブラックホールで敵を吸い込ませるんだ!!とかピッコロ大魔王編のピッコロを電子ジャーに閉じ込める魔封波に似てるな~とか、しまいには隣の劇場では今頃、綾野剛とか剛力彩芽とかもこんな風に闘ってるんだろうなってガッチャマンに思いを馳せちゃったもん。
んで、その戦闘シーンはノーラン監督バットマン、特に「ダークナイト」が総合格闘技的なムーブを多用していたのに対して、これは完全にプロレス的なムーブ。
それ自体に文句はないのですが、スーパーマン含めたクリプトン星から来た宇宙人たちが死にそうなダメージくらっても、すぐアチョアチョーって戦い始めるシーンの連続で、結局どれぐらいのダメージで死ぬ人達か判断できない分全くハラハラせず、「また3丁目のクラーク・ケントさんとゾッド将軍喧嘩してるの~?同郷なんでしょ?仲よくすればいいのにね~。」ってぐらいウンザリしてしまう。

そんな詰め込みすぎたストーリーなのに、見どころの戦闘シーンが間延びした様に見えるというアンバランスさが、この映画のイマイチな理由なのかな。
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