雨丘もびり

キャリーの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

キャリー(2013年製作の映画)
1.0
.....こっちのキャリーはナチュラルに性格ワルい(^^;)。
あまりにどーかしてる迷惑女っぷりで、かわいそうって思えないわ。致命的。

サーブをミスってチームメイトの後頭部に直撃させても、皆笑って許してくれてた風なのに、「嘲笑された!イジメられてる!」って固まるキャリー、アンタがおかしい。
そこは一言ゴメンでしょ。

スーもさ、小6までイジメたお詫びに彼氏貸しますッて誰トクじゃい("▽";)。どーゆー考え方してんだかさ。
わが校ではクリスみたいなKY〇ッチがハブられてたけどな。動画UPなんか、逆に全信用失ってリンチにあいそう。
経血のケアとイジメのヒヤリングは別の場を設けませんか先生方。男の教師の前でそんな話できっか(憤)。

なんかもっとこう!あるでしょ!お前ら!
H-A-I-R-Y-O!配慮!

登場人物全員がアタマわるいっていうか不可解な動きしかしないから、好きにも嫌いにもなれず、なにが起ころうがどうされようが、悲壮感ゼロ。
観ている間ずっと、いーッ!ってなる。

演技も.....猫背でガニマタってだけで。
もうちょっと何かヤダミを出せなかったのかしらクロエさん。キレイな女優さんだけど、今のところあまり演技幅を感じない。

・・・いります?妊娠の設定(?▽?)



_______+_________

【1976年版】が面白過ぎたので原作を読んだら、【2013年版】も結構原作に近かった(”O”;)。
キャリーは「ずんぐりして呻くようにしゃべるからカエルみたいだけどよく見たら美人」っていうコで、クロエの方がニア―かも。
「太りにくい体質で脚はきれい、ただストレス性過食で肌は汚い」んだってさ。ほっとけ。
原作のキャリーは結構強気な女の子で、テレキネシスを使いこなすことに楽しみ=優越感を持っていたり、周囲にロコツに殺意を抱いている。これも【2013年版】の描写にあった。
だから【2013年版】の方が面白い、とは思わないけど(^^;)。

っていうかこれ、むしろ善玉少女のスーが主人公じゃんw。

心理描写の緻密さは原作ならでは。だいぶ登場人物たちの心情が補完できた。
冒頭のシャワーシーンで、体育教師デジャルダン先生もスーも、キャリーに瞬間的な怒りを感じてたのは事実(それを後々恥じる展開に)。
私もこの気持ちちょっと分かって...その、自分が慎んでることを無自覚におおっぴらにやっちゃうヤツに憎悪向けがちっていう。
わきのアセ染みとか、髪が臭いのとか、私すっごく許せないんだよね(-"-#)。
「気を付けるのあたりまえでしょ!?」ってキーッてなる感覚を思い出して寒気がしました。

物語の合間に事件記事の切り抜きや、生存した被害者の手記がはさまりながら進行してゆくのは、ストーカー『ドラキュラ』やルルー『オペラ座の怪人』っぽい。
私が今回読んで異質に感じたのは、この物語を語る”神の視点”が、ややアンフェアで客観性に乏しいということ。えこひいき気味。
デ・パルマ監督が、プロムのシーンを”キャリーの認知が歪んでいるから全員から嗤われてるように錯覚している”って描写してたけど、小説のイビツな視点を映像化してそうなったのかも。
もしそうだったら面白いわ~☆

ばしばしひっぱたく描写がありましたけど、ヒステリーを沈めるのに効果的な処置と見なされていたからだって。まじか.....時代を感じる。

キング小説はいいかげん新訳で出し直してほしい。語感が古いし、訳者も得しないと思うんだけど。