私に映画を観る時間をください

華麗なるギャツビーの私に映画を観る時間をくださいのレビュー・感想・評価

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
3.0
怒涛のディカプリオ祭り、個人的に開催中。TSUTAYAでパッケージ裏のあらすじ見ては「恋愛ものはいいのよ、そんな気分じゃないのよ」と何度も戻しておりましたが、NHK BSで放映すると知り迷うことなく録画。

ディカプリオがキラッキラしまくりの華麗な恋愛ものだと思い込んで観はじめたら、最初から療養所出てくるし、ディカプリオじゃなくて知らない人が主人公みたいになってるし…(ごめんよ、トビー・マグワイア)

貧困家庭に生まれた男が上流階級の女子にのぼせて何にも見えなくなって、その女子に会うためだけに金を儲け策を弄し、やってることは悪なのに心がひどくピュアなので、人の心は移ろうものだとわかっちゃいなかったために悲劇しか起こらなかったお話でした。
これなぁ、ディカプリオが上流階級出身だったら、華麗なるギャッツビーのタイトルどおりの内容で終わったんだろうになぁとか思ってしまいました。違うかなぁ。

「みんなクズばかり。君だけが価値がある。」の言葉だけがこの映画の救い。
ニック、君にも価値があるよ。と病んだトビー・マグワイアに伝えたい。

まったくスッキリしないバッドエンドだけれども、ニックが一連の出来事を小説に書くという構成になっていたが故に(と私は思う)観終わって心の中でしみじみとギャッツビーの人生を噛み締めてちょっぴり泣きたくなる、そんな映画でした。

今作のディカプリオは最初から最後まで常になんの余裕もない必死さが眼にも表情にも、なんなら肌やら毛穴からも溢れ出てて、やはり名演技。拍手。

そして、トビー・マグワイア。ディカプリオ祭りが終わったら、マグワイア祭りを開催しようと思います。拍手。