Ai

華麗なるギャツビーのAiのネタバレレビュー・内容・結末

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

とても良かったです。あまりに良くできていたため一度吹き替えで見た後、未公開映像等の特典映像を見て、その後もう一度字幕で見ました。
ギャッツビーの人となりがわからなくてモヤモヤする前半を華やかな映像で彩り飽きさせません。静かになりそうなこの物語を美しい映像や音楽、演出でエンターテイメントとして成功させています。
しかし、それらは所詮お飾り。本質は物語そのものにあります。そのあたりの重要性は決してブレないところが素晴らしい。

何故ギャッツビー氏はグレートなのか。

自分の理想をひたすらに追い求め、失われた5年間も取り戻しはじめからなにもかもやり直せると信じる直向きさ、彼女への愛。稼ぎ方はどうかと思うけど(あのへんはアメリカンドリーム肯定なのかな?愛のために稼ぐのはいいことと思わせるよね)応援したくなります。
唯一全てを手にいれても決して手に入らない血筋、血統へのコンプレックス。
しかし女の選ぶものは……。
お金を選んだように見えげんなりしましたが、彼も彼女を見ず自分の理想どおりにしようとしすぎた気がします。それでも愛は本物だったと思う。守ろうとしてる姿は健気でした。

唯一の友情に救われましたが、恋愛も人生もとても切なかったです。

アメリカのバブル期の様子やアメリカ人のヨーロッパに対するコンプレックスなども見て取れます。本読んでても想像力に限界があったものに色がつきました。大昔、恥ずかしながら途中で飽きたけどもう一回読もうかなと思いました。

海で遊ぶシーンがスタジオ撮りでまわりCGというのは驚きました。
華やかなパーティシーン、花に飾られたニックの家、海や夜空、どれも素晴らしくうっとり。こう撮ったら綺麗だろうなと考え、それを実現してしまう…想像力の豊かさとそれを叶える技術力に震えました。

グレートギャッツビー。「華麗」は違和感。
派手なパーティを開催するも彼はその世界に馴染むことなく傍観者でいた。
普通なら名声を得たいと思うだろうにそうではない。誰も彼のことを知らない。彼女のためのパーティだから。彼の純粋さがひきたつ。
Ai

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