このレビューはネタバレを含みます
ヴェルサイユの閉鎖的な雰囲気と寒々しい石の廊下の質感、蝋燭の灯りに頼るしかない夜の不安感が伝わってきて大変良かった。王妃のドレスはいつもキレイだが、シドニーはじめ侍女たちや召使たちはいつも同じものを着て、垢じみているのも良かった。レア・セドゥは黙ってこちらを睨んでいると大変不服そうに見えるので、今回もそれが効果的に使われていた印象。王妃のヒステリックさ、不安定さもリアルで良かった。自分を保てる余裕が少しでもある時は、身分の低い相手にも微笑みながら丁寧に話しかけるところなどもイメージのマリー・アントワネットに近く感じた。