「っしゃあ!かかってこいや!」とチョーシこいたら、奇襲でぼろ負けしてしまう無策の住所公開がホントにアホすぎて…。てかホントに無策だったの?!はなしの作りは、過去イチ乱暴だと思う。
そもそも、アメリカのセレブなんだから、開けっ広げに言わなくてもスターク邸とかちょっと検索したら出てきそうだと思うんだけど、どうなんでしょ?記者とか招き入れてたのに、みんな知らなかったのかな?
マーベルのなかでも女子人気が高い作品らしくて、僕からするとマジっすか?って感じの三作目。アイアンマンのアクションとしての面白さに加えて、小さな男の子との交流もキュートに描かれているし、何より秘書のペッパーとの関係がフューチャーされていて、元カノを守るとかいう女の戦いがありつつ、ラストの花火(破壊)のロマンチズムがいいカンジらしい。そうすか。
『アベンジャーズ』を経ての三作目だけれど、一応はトニー・スタークという人間の成長にスポットがあたっている。集合作品よりも、個人の内面がフューチャーされるから、単体作品のほうが好きだ。
三部作通して、キレイな流れだった。1で道具を作る人となり、2で道具を正しく使いこなす人となり、3で道具を持つにふさわしい人となる。
今までは、その武力でもって敵と戦っていたけれど、今回は飛行機から落っこちた人を助けようと飛び出して、華々しいレスキューを描いたのがえらい。
地面への衝突をなんとか先延ばしにしようと、みんなで手をつかんで、みんな一人一人ががんばる。飛行機を飛ばすのも、飛行機を落とすのも、どちらも科学の力だ。飛行も、落下も、現象であって、それには善も悪もない。
そこにイイ・ワルイがないのなら、人を生かす力のほうを「技術」だと、そう呼ぶことにした。あるいは人を不幸にするのなら、それを「技術」とは認めない。そう決意した男の顔は、感動的なまでにふてぶてしい。
アクションについては、最終決戦のアイアンマンスーツショーが圧巻。ひとりメットガラ!こんなに作ってたんだ。
でも、新鮮味という点においてはここらで天井みえたカンジ。グラフイックは進化しているハズなのに、平場で合成してる場面が多くて、絵面が古くてダサかったな。中盤の石造りの建物みたいな場所から飛んでいくところとか、過去イチださい。
敵のことはよくわかんなかったが、たぶん頑張ってたやつなんだと思う。1のジェフ・ブリッジズしかり、2のサム・ロックウェルしかり、トニー・スタークになれなかったやつの成れの果てが、悪役という道を辿ることになるらしい。
AC/DCやブラックサバスの懐メロロックナンバーじゃなくて、今回ではじめて「アイアンマンのテーマ」みたいのが流れているのがいい。特にエンディングのバカっぽいやつ。富豪で天才でプレイボーイなトニーのイメージにぴったりのアホアホアンセムってわけ。トニカスの魅力ってこういうことだから。
【雑記】
三作目まであるけど、ぜんぶ1~3ってタイトルにナンバリングしてるのがいいなって思う。あとから見るときどれが最初かわかんないのめんどいから、すべてのシリーズものはタイトルに数字をつけとくべきです。