レク

ハハハのレクのレビュー・感想・評価

ハハハ(2010年製作の映画)
4.1
酒を酌み交わし、交互に過去の恋話を語り合う。
ただそれだけの、日常を切り取っただけの他愛ない語りなのに、ちゃんとそこにドラマ性を持たせてひとつの映画として成立させている。
これがホン・サンスの手腕か。

振り返る時系列、回想シーンが絡み合い、それでいて互いに独立している絶妙な距離感。
世界は狭い。
思わず『ハハハ』と笑ってしまうような滑稽にも見える特殊構造の群像劇はある種の人生の美学なのかもしれない。

何故かこの映画は永遠に観ていられるような気がした。
きっと、自分自身が劇中のこの空気の中にずっと浸っていたいのだろう。
そんな優しく長閑な映画だ。