ほんと毎回タイトルがいいな。
ホン・サンス作品で舞台がソウルの作品は初めて観ました。ほかの作品でもやっぱり首都ですから、名前が出るくらいの登場ならあったんですけどね。
ここで気になるのはロメールにとってのパリのようなとらえ方がされていたのかどうかという点です。
結論から言えばそういう風な気もするし、そうじゃないような気もするといった感じですね。でも考えてみれば都会に対する感情として、好きとは認めたくないがどうしても惹きつけられてしまうというものは、案外ありふれたもののようにも思えます。
何事に対しても理由なんてものはそもそも存在せず、結局理由と呼ばれているものは、ありとあらゆるお互いに作用しあう偶然をこじつけたものに過ぎない。
なるほど。お話としては面白いです。理由は存在しないという仮説の証明のために、帰納法的な理由を用いた説明をしなければならないというジレンマも含めてちょっとロメールっぽかったですね。