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ルビー・スパークスのSのネタバレレビュー・内容・結末

ルビー・スパークス(2012年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

恋愛仕事とうまくいかない作家の青年がセラピーの一環で理想の女性を小説にしてみたら現実に現れて恋をする話。

突然現れた理想の女性に振り回されながら自分と向き合っていく割と明るめの胸キュンラブコメかと思ってたら理想の女性と生活をしても自分が相手を認めたり変わらなければ意味がないという映画だった。

前半から中盤まで。
一発当たった作家が評価が落ちるのに恐怖を感じて次の作品が生み出せず以前の恋人ともうまくいかなくず傷つくのが怖くて前に踏み出せないところからのスタートだったり父が死んだ後の母の再婚相手を認められなかったりだとかにカルヴィンの価値観やキャラクターが出ていて良かったと思う。

前半はそんな男が理想の女性をタイプライターに打ち込み現実に現れて生活する胸キュンラブストーリーだった。

中盤から後半はルビーという理想の女性が現れたのにも関わらずすれ違いが続きルビーをその時その時の理想の女性に書き上げるもカルヴィンにとって都合の良い女性にならない現実を突きつけられるおそらく異性でも同性でも交際をした事がある人には胸の痛い展開。

ラストはルビーに創作の人物だと事実を突きつけなんとしてでも思い通りにしようとすると自分の思ったものと違うルビーとカルヴィンの書き上げた事により苦しむルビーにカルヴィン自身が苦しみルビーを解放する。(俺の解釈も混ざってます)
このシーンは演出はホラーチックだったけど人が恋人に対して持つ支配欲の怖さが現れているシーンだったと思う。

ラストはその経験を本にし作家としても人としても進んだカルヴィンがルビーそっくりな女性と出会って終わった。

新しく進んだ事を仕事の道具をタイプライターからmacbookにして画的に表したシーンが好き

前述したとおり胸キュンファンタジーかと思いきやファンタジー要素はルビーがタイプライターによって現れて書かれた通りになる事だけでそれ以外はぶっちゃけ超現実的な恋愛の障害を描いたものだった。

ただこの作品だからこそ描けた恋愛の障害だったり現実感だと思うのでその絶妙なバランスの物語の作りだったり画面の色だったりがとても良きでした。

ルビーが書かれ直しまくるシーンマジで怖かったけどね。
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