きみどり

レ・ミゼラブルのきみどりのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)
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映画館とかお芝居で観るべき作品でした。この時期テレビモニタの真横に室内物干しが鎮座しているため、ミュージカル形式のフィクションの世界に没入しづらいのです(超ドメスティックな理由)。
ソロより輪唱や群衆の大合唱のシーンの方が見応えあるものが多い中、アン・ハサウェイの独唱はさすがにグッときました。

フランス革命下のパリで、通りにバリケードを築いて闘う場面が個人的にはツボ。
当時のパリは大昔にできた中心部から、外へ外へと道が狭く袋小路だらけのスラムが広がっていたため、政府軍は革命を制圧できなかった。その経験から約60年後の第二帝政期に、衛生と治安維持を目的にパリ大改造を行った…という世界史トリビアが、ビジュアルで肚落ちいたしました。

革命万歳、自由万歳!な結末で終わりますが、国王夫妻の斬首の後は革命軍の派閥が血で血を洗う権力争いをし、帝政になったかと思ったら王制復活、また帝政になってと、マイルドな内戦状態が80年くらい続く。今のフランス共和国のテイになるまで民草の血が多く流れたんだよなあ…。
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