きみどりさんの映画レビュー・感想・評価

きみどり

きみどり

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

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〜そのモザイクの向こうにあるもの〜

時は1970年初頭。アメリカから若い見習い修道女がローマの修道院へやってくる。そこでは実は禍々しい企みが進行しており…。
まあタイトルからしてダミアン誕生秘話なの
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ハルビン(2024年製作の映画)

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舞台は日帝時代、物語のベースは伊藤博文暗殺事件…なんだけど、バリバリの「西部劇」だった🐎

チョン・ヨビン演じる美しい未亡人は、コルセットの効いたドレス姿で登場。爆薬を積んだ馬車を操るシーンなんて、往
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ベイビーガール(2024年製作の映画)

2.0

〜『TAR』の二番煎じを狙ったん?〜

悪口レビューです。ごめんなさい🙏

女だからって女が上手く描けるわけではないよな…。ホモソどっぷりの男性監督が、女性の実情を掬ってうまくエンタメに昇華している作
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コスモス(2015年製作の映画)

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〜雀を殺すな〜

名前だけは知ってた初ズラウスキーですが…、ビタイチ分からなかったです。

とりあえずワシだったらあんな民泊は初日で逃げる💨

嵐が丘(1992年製作の映画)

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〜ねちねちヒースクリフ〜

ヒースクリフ言うたら粗暴な大男のイメージなんだけど、レイフ・ファインズが演じるとぐずぐずねちねち陰険な美男になっていた。今やMI6やバチカンの中間管理職役がすっかり板につい
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国宝(2025年製作の映画)

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芸道の物語であり、大河小説であり、歌舞伎という舞台芸術の手引き書のような映画だった。新規の歌舞伎ファンが増えるんじゃないかしら…。観に行きたくなったもの。いやジャンル問わず、舞台芸術をライブで観たい気>>続きを読む

ラブ・イン・ザ・ビッグシティ(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

〜ただし美男美女に限る〜

期待値上げすぎだったかなあ…。わたしにはもう「若すぎる」映画だった。悲しい。いや、若い頃でもポカーンとなっちゃったかも。

個人的にはこれなかなかの「マジカル・ゲイ」な内容
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ハミングバード・プロジェクト 0.001 秒の男たち(2018年製作の映画)

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〜そりゃ穴掘りは重労働だもの〜

原作は経済ノンフィクションの名手マイケル・ルイスの『フラッシュ・ボーイズ』。他にも『マネーボール』や『世紀の空売り』を書いて、映画化されている。

わずかな時間差を利
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ビーキーパー(2024年製作の映画)

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〜ミツバチ🐝1匹がその生涯で集める蜜はティースプーン1杯ほど〜

瓶詰された蜂蜜🍯が棚ごとやられるシーンが個人的にいちばんの怒髪天ポイント。
人類種はもっとミツバチ🐝と彼女らの労働に敬意を払うべきだと
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お母さんが一緒(2024年製作の映画)

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〜江口のりこ劇場〜

母親を連れて温泉旅行に来た三人姉妹が果てしない口喧嘩を繰り広げるだけの2時間弱。
個人的には次女三女のキャラがやや弱く感じて、江口のりこで何とかお話が保ってた気がする。旅館に小型
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ウィークエンド・アウェイ(2022年製作の映画)

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〜A42 productionとな ?〜

うっかりA24と間違えてしまいそな製作会社のこの名前はわざとなんかしら? そんなことはどうでも良いとして、毛色はぜんぜん違うミステリ作品。クロアチア観光映画
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

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〜ビニールハウスの居心地が良さそうに見えてしまった(ゴメン)〜

息子が少年院を出る日を待ちながら、フルタイムの介護人として働くシングルマザー。貧しさから、ビニールハウスに仮住まいしなければならないほ
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私立探偵エイブ 折り紙殺人事件(2020年製作の映画)

4.0

〜アダム・ブロディ加点による高評価〜

このところ作品を追っかけているアダム・ブロディ。顔と名前が一致したのはつい最近で、かつて一世を風靡した青春ドラマ『The O.C.』の主役だったと知ったばかり。
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異端者の家(2024年製作の映画)

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〜ミソジニーとドグマの親和性〜

ミソジニーを拗らせた思春期の暴力性を描いたのがドラマ『アドレセンス』ならば、こちらはインテリ高齢男性の拗らせだった。
中盤まで延々と宗教問答、理屈をこねてこねてこねま
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啓示(2025年製作の映画)

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〜にんげんだもの、牧師さんも〜

神の啓示を受けたのだから、自分には犯罪者を罰する使命がある。何より清く正しく生きてきた自分には、その権利があるはず…。
でも、人々に信仰を説き自ら実践しなければならな
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コカイン・ブライド(2018年製作の映画)

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〜そりゃこの邦題にしたくなる〜

ロシアで苦しい生活を送るシングルマザーが、娘の将来のためにネット婚活で知り合った高齢のアメリカ人男性と結婚することに。
人里離れた邸宅には、癖のありそうな使用人と、何
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ベテラン 凶悪犯罪捜査班(2024年製作の映画)

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ラスボスが序盤でソッコー明かされる親切設計のため、ミステリ音痴ことわたしでも迷子にならずにお話に着いて行けた😆
ありがとう、楽しかったよ!
次回作(あるなら)はもっと短いスパンでお願いしたい。ファン・
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ツイスターズ(2024年製作の映画)

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〜キーナン・シプカの出番が短すぎる〜

HBOの名作『マッドメン』でジョン・ハムの娘役をやってたあの可愛い女の子がこんなに立派になって…と思った途端に退場で呆然となったけど気を取り直して完走。またグレ
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恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

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〜グリルドチーズってあんなにバター使うんや😵〜

いやー、倹約とカロリー気にしてバターをちみちみちみちみとしか使えない民からしたら、チーズサンド作る時のあの豪快なバター投入量に驚愕ですわよ。柚木麻子の
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ミッキー17(2024年製作の映画)

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〜王蟲の怒りは大地の怒りじゃ〜

…というお話ではないけれど、あのクリーチャーの造形はナウシカだよね?😆 何食べて生きてるのか、めちゃ気になったけど。

行く着くところまで行ってしまった格差社会の縮図
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V.I.P. 修羅の獣たち(2017年製作の映画)

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序盤、北朝鮮の蛮行シーンがグロ過ぎて観ていられず何度も挫折。本国ではあれやりすぎと叩かれたらしい。
こういうの、もう女性はいっさい登場せず(ボカした被害者写真とか)で、男性陣だけでわちゃわちゃ相討ちし
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アビゲイル(2024年製作の映画)

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愛すべき監禁系ホラー『レディ・オア・ノット』の監督ということで、今回もお屋敷に閉じ込められて難敵を相手に頑張るお話。人体の損壊は割と多めでグロめ。

可憐でいかにも弱々しげな少女が実は吸血鬼で…ていう
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ポネット(1996年製作の映画)

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『ベルトラン・カンタ: ロックスターから殺人犯へ』

Netflixのドキュメンタリーのタイトル。ノンフィクションのミニシリーズはFilmarksに入ってないので、マリー・トランティニャンの出演作であ
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教皇選挙(2024年製作の映画)

4.0

世界十数億人のカトリック信者の頂点に立つローマ教皇。その後継者を決めるのが「コンクラーヴェ」と呼ばれる教皇選挙。

カトリックの儀式って、荘厳に演出されているなあ。門外漢でもついつい拝みたくなる。衣装
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野獣の血(2022年製作の映画)

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〜お出汁引き忘れノワール〜

90年代の釜山、古参の親分と若手たち。当然、シマや人材の取り合いになり…。
釜山らしく、会議は船上で宴会は波止場で海鮮BBQというディティールはたいそう良かった。船もロシ
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ザ・ルームメイト(2011年製作の映画)

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タイトルとジャケ写で結末が想像できそう😆と思ったらその通りだった。2000年代後半から2010年代前半ならではの学園スリラーみを懐古しつつそれなりに楽しみました。
初レイトン・ミースター。『ゴシップ・
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あの歌を憶えている(2023年製作の映画)

4.0

〜えっ毒母ものだったん?〜

けして”Happily ever after”じゃない、むしろこの先どうなるのか不安しかない結末。それでも殻を破って一歩踏み出す二人の姿は美しかった。不安だけど。

外面
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

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〜個人投資家で運用成績が良いのは、株を買ったことを忘れた人。もっとも運用成績が良いのは、死んだ人〜

個人投資家がヘッジファンドに喧嘩を売った、ゲームストップ株騒動の顛末を物語る。すでにむかし懐かしと
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愛に乱暴(2024年製作の映画)

4.0

〜楽しいってなんだよ!〜

ゲル石破が施政方針演説で「楽しい日本」とぶち上げた直後にこの映画を観てしまったのも何かのご縁…なわけがなかろう😅


小泉孝太郎の嫌らしさが終始じっとりねっとり光っていた。
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アウトフィット/アウトフィット ある仕立屋の長い夜(2022年製作の映画)

4.0

〜服も話もウェルメイドな密室劇〜

『ウルフ・ホール』以来、マーク・ライランスの薄気味悪さと色気に開眼してしまっているため、★はほぼ彼に付けてますが、そこを差し引いても良作。

英国を出てアメリカで細
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パラサイト(1998年製作の映画)

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〜名作再訪〜

1998年公開作品ということで、約30年前の若くて可愛いジョシュ・ハートネットやイライジャ・ウッドの姿を拝める貴重な学園ホラー。なんか歌手のアッシャーに似た子がおる…と思ってたらほんと
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バイス(2018年製作の映画)

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おそらくトランプ1.0が始まる前に製作が始まり、さなかに公開された作品。

チェイニー在職中、ブッシュ政権てなんかいろいろヒドイなあ(←語彙力)と思っていたが、あれすらまだ甘かった気がする。今や現実が
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不都合な理想の夫婦(2020年製作の映画)

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『アイアンクロー』に続いてショーン・ダーキン監督作品を。
自然光に近い暗めの映像にこだわる人なんだろうな。観てる人間の気持ちをざわつかせるような陰影が、とても美しかった。

80年台のアメリカで、絵に
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

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ショーン・ダーキンは、怪作『マーサ、あるいはマーシー・メイ』を監督した人。一家団欒のシーンに不穏の空気を漂わせるのが上手いことよ…。フォン・エリック家の不幸を描いたお話だと分かっているからか、あの結婚>>続きを読む

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

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〜そのボカシの向こう側に〜

俗世に馴染めない息苦しさを表現するのに、あそこまで異形にする必要あったのかしら。

ティーナは職場からもご近所からもそれなりに認められ受け入れられていて、それほど不遇には
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密輸 1970(2023年製作の映画)

4.0

狭い通路を刃物🔪持って追っかけっこするのが韓国ノワールにおける殺陣の様式美と理解していますが、まさか海中でもやるとは🤣

暑苦しい歌謡曲の劇伴、やりすぎな70年代ファッション、頑張る女たちの活躍、すべ
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