このレビューはネタバレを含みます
公開当時映画館で見てボロボロ泣いた。久しぶりに見て、こういう映画は映画館の方がいいなとは思うけど、小さい画面でも感動する。
ミュージカル映画は基本歌が後撮りらしいけど、これは演技しながら歌っているとのこと。魂の叫びのような歌になっていて見応えがある。特にフォンテーヌの夢破れてとエポニーヌのon my ownが素晴らしい。
アン・ハサウェイは結婚式を控えていたのに映画のために綺麗なロングヘアを坊主姿にしたらしい。ガリガリで丸刈りなフォンテーヌが売春しているのが悲惨さを増大させているんだけど、その後のベリーショートのドレス姿もとっても綺麗で、女優さんってすごい。
幼少期コゼットすごく可愛いし綺麗な声。
市長から失脚してからは逃亡犯だったはずだけど、コゼットと二人で裕福そうな暮らしぶりで、9年間もどうやって稼いでいたのか?
今と違って身分詐称が簡単だったし写真もない時代だからいけたのかな。
その前も市長になれるくらいだしね。
ジャヴェールはただただ職務を全うしていた人なんだけど、悪人だと思って長年追ってきたジャンバルジャンが聖人のような男だと気づいてしまい、自分の信念のようなものが崩れて生きていられなくなったのかな。
バリケードに潜入するシーンはお前はバレるだろとしか思えなかった(笑)なぜ行った!
民衆の歌の迫力がすごくて圧倒される。
若者が命を落とすのは悲しい。
遺体から銃弾とっていたからだろうけど子供まで殺す必要があるのか。
あそこにいた若者たちは信念を持って命をかけて戦ったけど、歴史ではたった一日で制圧された暴動というだけになっていてそれも切ない。
勇ましく戦うつもりでも途中で民家に逃げ込もうとしている人もいたり。入れなかったけど。民衆も初めは応援していたけど自分たちに火の粉はかかりたくないからそっとドアや窓を閉じてしまうんだよな。そりゃ子供や家族を守らないとだからね…。
暴動で生き残ったのが貴族の孫一人というのも。そして普通に貴族として一目惚れした女の子と結婚して生きていくという貧乏は全く救われない結末。それが現実。
エポニーヌの父母はきっと元気にしぶとくどんな時代も姑息に生きていける人たちなんだろうな。
コミカルに演じていてさすがだった。ソーセージの気持ち悪さ、トラウマ級(笑)