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レ・ミゼラブルのpepperのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)
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壮大な画面の迫力でアッという間にレミゼの世界に。
地を這うような貧民たちが溢れる暗いパリの街に恐ろしささえ覚える。
登場人物達の運命や時代の波に揉みくちゃになり圧倒される2時間半。

民衆の歌を歌いながら、明日を信じてバリケードを作る若者達の姿に、胸が熱くなるが、あっけなく敗れ無駄に血が流れる事になるのが本当に痛ましい。

コゼットをマリウスに託し身を隠すジャンバルジャン。
愛されているのは、自分ではないとわかっていても、マリウスの腕の中で幸せそうに息絶えるエポニーヌ。
ジャンバルジャンを捕まえるという人生の目的を失い、身を投げるジャベール。
それぞれの想いに共感するたびに、涙が溢れる。

最後にジャンバルジャンを迎えに来るフォンテーヌ。
失意の中で死んでいったのに、幸せなコゼットを見て穏やかな笑顔を浮かべる。

素晴らしかった。
幾つもの人生が絡み合い時代がゆっくり流れていく感じ。
この作品に賭ける、俳優陣の熱意と覚悟が感じられる。
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