えいこ

レ・ミゼラブルのえいこのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)
4.1
ミュージカルの名作だが、三行程度のあらすじしか知らなかったのが実際のところ。
しかし、ダイナミックな構図や空撮、荘厳な音楽と歌の迫力に最初から引き込まれる。
あたりまえだけど、台詞はすべて歌。その歌が上手い。特にファンテーヌとエポニーヌの歌には泣かされた。情感の溢れる歌はこんなに気持ちに訴えてくるのかと感動。

物語はこれでもかという陰惨な展開なのだが、宿屋の夫婦など個性的なキャラクターや俳優の演技力で飽きさせない。コゼットを引き受けてからのジャン・バルジャンの逃避行は、サスペンスフルで、ジャベールとの関わりは、フランス革命という時代背景も相まって、正義と悪の狭間で感情を揺さぶる。若者たちの命をかけた戦いも、後半、まさに無情感をたたみかけてくる。
舞台で生の歌を聴いたら、またさらに感動があるのだろう。それを彷彿とさせる。

それにしても、ジャン・バルジャンの生きぬく力は圧倒的!
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