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つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語のRMのレビュー・感想・評価

2.9
登場しない主人公である艶(つや)に関わる男たちに関わる女たちの物語。それぞれの濃厚なような、薄いような愛。今までに考えたことのない未知の愛のかたちが次々と続く。愛に飢えたり溺れたりする歪んだ愛も、また濃厚。不穏に漂う湿ったストーリーオーラと、間が作り出す心情描写が美しい。人の行動ひとつひとつが何かを象徴し、リンクしているかと思うと無限の想像力が掻き立てられる。つやの心拍音が揺るがす、見ているものの心情。ラストシーンのおどろおどろしいカット、音楽、全てが計算しつくされている。愛についての価値観が少し変わった。
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