感動のアドベンチャー、
というふうに宣伝されていました。
ただ、アン・リー監督は大大好きでしたが、今作については、CGが作り物ぽくて、公開時はスルー。
「虎はリアルだけど、どうせCGだから、どうとでも演技させられるんでしょ」と思ってましたよ。
その作り物っぽいCGにこそ意味があったのですね。
トラを手なづけてサバイバルするという物語だと勝手に思ってましたが、、、
アン・リーが単純な物語にするはずもないのに。
一筋縄ではいかない素晴らしい映画でした。
主人公パイが少年時代に宗教を試し歩くところが、後々効いてきます。
弱肉強食の極限状況のなか、パイは宗教の何をよりどころにしたのでしょうか。
これがラストの驚きに繋がっていくのですね。
中年になったパイが、作家に漂流話を語るという会話形式で物語られます。
パイの家族を乗せた船が航行中に嵐に遭います。
パイの父親は動物園を経営していましたが、インドの生活に見切りをつけて、カナダで開園すべく、動物達を船に乗せていました。
船が沈没していくなか、かろうじて、16歳の主人公パイ(スラーデ・シャルマ)は、救命ボートで脱出することができました。
ボートには、ハイエナ、足を折ったシマウマも乗っています。
しばらくして、オラウータンもバナナに乗って流れつきます。
しかしながら、漂流の序盤、ハイエナによってシマウマとオラウータンはあっさり殺されてしまいます。
パイは、その光景を見ていることしかできませんでした。
さらに、ボート中には虎も隠れていて、びっくり仰天。
当然、虎はハイエナに勝ちます。
虎は1日に5kgの肉が必要。
腹をすかせた虎は、虎視眈々とパイを狙っています。
主人公はどうやって、一艘のボートの中で虎と共存しうるのか…