ヴぇる

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日のヴぇるのレビュー・感想・評価

3.8
素晴らしい脚本とラストには衝撃が待っており、こういうチャレンジをする映画がこの世にもっと出て欲しいと強く願うばかりだ。

何よりも今作品のハイライトはラストのシーンだろう。完璧に騙されこのままストーリーが終わるのかと思っていた所だったので思わず口を抑えてしまった。ある意味メルヘンチックな作品だと事前に分かっていたので、そのミスリードのおかげか驚きは何倍にも増した。素晴らしい脚本だ。

次にCGIだが、良く最高のCGIだと言われているが、7年前での最高の技術を使っているのはわかるが、やはりまだぎこちない雰囲気や本物との違いが分かるためその辺はまだまだである。逆にオールCGIの場面は悪くはない。ただ、既に他の作品と大きな差は特にない気もする。
映像美だけにフォーカスを合わせて絶賛する人は如何なものかと感じた。美術賞は取れていないのである。

しかし、1億2000万ドルを費やしただけの質は確保されており、当時最高の技術を使った、この挑戦的な映画がヒットし興行収入でも大成功した事は非常に喜ばしい事実だ。
ヴぇる

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