このレビューはネタバレを含みます
美しくて、かわいくて、くすっと笑えて、ちょっと過激で、じんとくる…魅力たっぷりのすばらしい作品だった♪
でも好みが分かれるかな。「すっごく退屈なだけ」と言う人もいるかも…
少年と少女が駆け落ちして、島は大騒ぎ!…という、シンプルな物語で、一見ユルい感じがするけど、実は緻密に考えられている作品だ。
かわいくて色遣いがきれいで抜群のセンスが感じられる映像には、すべてムダなく意味が込められていると思う。
ゆるーい展開だけど、時々いきなり過激なことが起こり、度肝を抜かれる!!
(えーそれはないだろう…と思うけど、ムーンライズキングダムなら、アリよね。)
すぐまた元のトーンに戻るんだけど…このアクセントがすごく面白い。
そして、登場人物が魅力的♪
エドワード・ノートン演じるボーイスカウト隊長は「数学教師は副業。本業は隊長。」と言う位、マジメに一生懸命頑張ってるのに、隊員の駆け落ち事件が起こってしまう… うーん、いるよね、こういう人(^^ゞ
ヒロインの少女は、家族に問題児だと思われている。(と、本人は思っている)
大好きな双眼鏡は、遠くのものが近くに見える魔法の道具。でもイヤなものが見えることもある…。
警官役はブルース・ウィリス。
ちょっと冴えない人物を、何とも言えない味わいを醸し出して演じていた。
冒頭にかかった、音楽の授業の鑑賞で聴いたことあるような、管弦楽の入門レコードがエンディングにも流れ、そこに込められた監督のメッセージがしっかり伝わってきた。
イノセントでマジメな人たちばかりが住む、ムーンライズ・キングダム。
人間って、こんなにすてきなんだね♪
ハートが温かくなる作品だった。