マッサージ屋2号店

遺体 明日への十日間のマッサージ屋2号店のレビュー・感想・評価

遺体 明日への十日間(2012年製作の映画)
4.0
2011年3月11日午後2時46分、東北地方で大規模な地震が発生。
翌日、釜石市職員の平賀(筒井道隆)らは仮設の遺体安置所になった小学校の体育館で次々と運ばれる遺体の管理をしていた。
慣れない作業を見かねた民生委員でかつて葬儀会社で勤務していた相葉(西田敏行)が市長(佐野史郎)に直談判してボランティアとして働くことに・・・。

劇場公開時以来、約8年ぶりに鑑賞しました。
公開当時、震災から約2年というスピードでコレが上映された事に驚いた記憶があります。
東北から遠く離れた地域の住民としてはどうしても他人事になってしまいますが、今作を見て背筋が凍るというか…
久しぶりに見ても何とも言えない気持ちになりました。

途中までBGMが無く、しかも画面が暗めで深い闇の中に居るような感覚になります。
次々と運ばれる遺体の数々に作業する人間も病んでしまう様は見ていてつらかった。
遺体をモノ扱いにしてしまう作業員に対して、西田敏行演じる相葉が遺体に話しかけて作業する様は泣けてきます。
あくまでも震災から10日間の事を描いたものなので、当然綺麗に完結する作品でもない。

あれから10年経った現在も復興がまだまだ進んでいない現状をニュースで見るとやるせないですね。

で、再鑑賞し終わってから今作のモデルになった人物の事件を知りました。
去年そんな事件があったのは知らなかった。
こんな豪華な役者さん達を使ってめちゃくちゃ良い映画になってるのに…とんでもないケチがついたことが非常に残念に思います。