にこにこ

遺体 明日への十日間のにこにこのレビュー・感想・評価

遺体 明日への十日間(2012年製作の映画)
4.0
震災の瞬間ではなく、あくまで震災で亡くなった方のご遺体と安置所での10日間にフォーカスした内容。

本当の現場はもっともっと悲惨な状況だったんだろうなと思うと胸が痛い。
なので、悲惨な現場から何百ものご遺体を運んでいる方たちを思うと、現場が混乱している当初の罵倒の声や、ご遺体の扱いも乱雑なのも分からなくない。

ただご遺体のご家族にとっては、ほんの少し前まで一緒に過ごしてきた大事な家族。死体ではなく、ご遺体なのだ。
亡くなった家族と対面しているご家族や友人のリアルな姿、そして何よりも運ばれてくるご遺体に小さい子供や臨月の妊婦は目を背けたくなるくらいの辛さだった。

震災をこのような視点からみたことは無かったし、ご遺体に対する最大の敬意は、震災を忘れてはいけないことだと思った。
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