事前の情報ではサイエントロジーの創始者をモデルにした人物がいるだとか、新興宗教の話というもの。
だからなのか実際見ても話の全容がほとんど見えてこず、全部終わってもどういう話なのか説明付けするのも難しい。
ただ一つ言えることは監督であるポール・トーマス・アンダーソン。
そしてこれ以上ないほどの役者陣が必須であったということは間違いない。
堕落した男フレディがたまたま立ち寄った場所こそ新興団体の集まりであり、そこで出会った男こそマスターと呼ばれるドッドその人である。
間違いなく死の世界に片足を踏み込んだような人物だが、マスターによって新たな世界の解放を見ることになる。
冒頭からやつれた様な風貌であるが、宗教にのめり込んでいくと豹変したかのように内に秘めた暴力が目覚める。
ホアキン・フェニックスが迫力満点の芝居を見せており、教祖を演じるフィリップ・シーモア・ホフマンも相変わらず癖のあるキャラ。
かと思えばエイミー・アダムスも一筋縄ではいかない女を演じる。
この作品はハッピーエンドなどないかのように、まだまだ続いていくかのような感じを受ける。
これは果たして必然なのか。どこに向かうのだろうか。