tonton

あの娘が海辺で踊ってるのtontonのレビュー・感想・評価

あの娘が海辺で踊ってる(2012年製作の映画)
3.5
{映画館で公開当時みた感想]

ストーリーは
アイドルに憧れる17歳の女子高生・舞子は、自意識過剰なあまり周囲から嫌われ浮いている。そんな彼女にとって、穏やかな性格から“ホトケの菅原”と呼ばれる菅原だけが友達と呼べる存在であり、心の支えであった。そんな折、三味線部の男子2人との出会いがきっかけで、彼女たちの微妙な関係が揺らぎ始めていくといったもの。

「会いたくて会いたくて震える」なんて歌詞は、ヤリたくて、ヤリたくて禁断症状が起きているって事を言ってんだよ恥ずかしい!

たいしてダンス上手くなくて突っ立ってるだけで絵になるAKBは素晴らしい!

なんて毒とも純粋性ともとれる言葉と共に、「恋愛なんて、消費されるだけなんだ!」や「恋人は菅原だけだよ」なんて言っちゃう舞子。

レズビアンに一見とれるような言葉だけど、「これって菅原が男だったらなぁー」っていうのと「菅原が女だから心を許せる」っていうのが入り混じった感覚だと思う、しかも菅原に彼氏が出来ちゃうんだけどそれに対して凄いアタリが強い。
そんな「共同体意識」と「没個性の恐怖」と「承認欲求」を処女性に絡めた感じで痛い!そしてイタイ!
その青く暴力的な思考にうなずきながらも、やっぱ女性とは違うというか、童貞性と処女性は一生分かりあえないって事だけははっきりと分かった。

大学生の自主製作だから荒いところはあるけども、色々と、なんだこりゃ?と思いながらも持ってかれる表現で。
ほんとね、この山戸結希監督って凄い才能だと思う。今現在日本、下手すりゃ世界にいないタイプのものを作れる監督だと。
あと個人的にはいずれ本谷有希子原作のものを撮ってほしい
tonton

tonton